研修で終わらせず、AIを組織に定着させる。法人向けAI研修・導入伴走支援を提供する株式会社AI Orchestraにインタビュー

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株式会社AI Orchestraは、Claude Code・Codex・生成AIの法人研修と、経営者に伴走してAI導入を組織に定着させる支援を提供する会社です。株式会社旺文社・株式会社明治・経済産業省九州経済産業局などでの研修実績を公開し、自社でも編集部ゼロ・AIエージェント執筆のオウンドメディアを開設34日で記事38本を公開するなど、教える内容を自社の実業務で実践しています。

今回は、株式会社AI Orchestraが取り組む、生成AIを導入しても業務の進め方が変わらないという課題と、研修で終わらせず組織に定着させるまでの設計について、代表取締役の宮地俊充氏にお話を伺いました。

宮地俊充氏 プロフィール

株式会社AI Orchestra 代表取締役

青山学院大学法学部を卒業後、2007年に公認会計士試験に合格し、PwC Japan有限責任監査法人でIFRS導入支援や監査業務に従事。その後、GCAサヴィアン(現・フーリハン・ローキー)でM&Aアドバイザリー、EC系ベンチャーの取締役CFOを経て、2011年にオンライン英会話「ベストティーチャー」を創業。2016年にSAPIX YOZEMI GROUPへ売却し、売却後も2017年末まで代表取締役として経営を続けた。2020年に株式会社AI Orchestraを創業し、現在は法人向けAI研修・導入伴走支援と、個人向けAI講座の運営を行う。

会計・M&A・CFO・起業・売却と、経営の数字と実務を当事者として一通り経験してきたことが、AI導入を「ツールの話ではなく経営の言葉で」設計できる土台になっている。

メディアでは、NHKで同社の法人向けAI研修が特集されたほか、教育メディア「STUDY HACKER」でClaude Codeに関する連載を執筆。SNSは総フォロワー13万人超で、AI活用の情報発信を続けている。

目次

事業概要とサービス立ち上げの背景

貴社の事業概要と、今回ご紹介いただくサービスの位置づけを教えてください。

株式会社AI Orchestraは「AIで世の中の課題を1つでも多く解決する」をビジョンに、法人・個人向けAI研修、AIメディア・SNS講座運営、AIプロダクト開発を行っています。

今回ご紹介させていただくのは、事業の中核である法人向けAI研修・導入伴走支援です。Claude Code・Codex・生成AIの研修と、経営者に伴走してAI導入を組織に定着させる支援を提供しています。

もう一つの柱として、非エンジニアの経営者・個人事業主・士業向けのオンライン講座「AIの学校 AI Crew」を運営しており、受講生は累計198名以上、そのほとんどが非エンジニアです。「ターミナルって何?」という状態の方をClaude Codeの実務活用まで導いてきた教育ノウハウが、法人研修の裏付けになっています。

また、自社自身が一番のAI活用事例です。編集部ゼロ・AIエージェント執筆のオウンドメディアを開設34日で記事38本公開するなど、教えている内容を自社の実業務で実践しています。

このサービス・事業を立ち上げるに至った経緯を教えてください。

実は、AIには一度負けています。前職のオンライン英会話「ベストティーチャー」時代の2016〜2017年頃、大学の研究室と共同でAIによる英文添削の実用化に挑戦したのですが、当時の技術では精度が足りず、リリースを断念しました。

その経験があったからこそ、ChatGPTが登場した瞬間に「これだ」と迷わずAI事業に舵を切ることができました。あのとき実現できなかったことが、ついに可能になったと確信できたからです。

もう一つの原点は、自分自身が一人で会社を経営する当事者だということです。自社の集客・経理・コンテンツ制作を実際にClaude CodeとCodexで回しており、そこで得たつまずきや成果、実際のプロンプトがそのまま研修と教材になっています。「先生」ではなく「実践者」として教えられること、そして会計士試験合格・CFO・起業・売却という経歴から経営の言葉でAI導入を設計できること。この2つが「なぜ他の誰でもなく自分たちがやるのか」への答えです。

解決する課題とターゲット企業

貴社のサービスが解決しようとしている課題について教えてください。

「生成AIを導入したのに、業務のやり方が変わっていない」という課題です。

多くの企業では、AIツールを導入してもチャットで質問するだけの”壁打ち”で止まっています。表面的には「社員のAIリテラシー不足」に見えますが、構造的な問題はその奥にあります。どの業務をAIに任せるかという経営判断がないまま、活用が現場の個人任せになっていること。セキュリティのルールが未整備で全社展開に踏み切れないこと。AI活用が人事評価や組織の仕組みにつながっておらず、頑張って使う人が報われないこと。

つまり「ツールの問題」ではなく「経営と組織設計の問題」です。ここに手をつけずに使い方研修だけを行っても、研修の翌週には元の仕事のやり方に戻ってしまいます。当社はこの構造にアプローチしています。

どのような企業がターゲットですか?

業種は問わず、起点は経営者・役員です。担当者向けの研修だけを請け負うのではなく、「どの業務をAIに任せるか」の経営判断から伴走します。実績としては従業員1万人超の大手食品メーカーから20名規模の企業、行政機関まで幅広くご支援してきました。

特にフィットするのは、非エンジニア中心の組織で、「ツールは導入したが活用が定着しない」という段階にある企業です。個人向け講座で非エンジニア198名以上を実務活用まで導いてきたノウハウがあるため、エンジニアがいない組織こそ強みを発揮できます。

逆に、経営層が関与せず「現場向けに操作研修だけを1回やってほしい」というご依頼には向きません。研修単体では業務は変わらないと考えているためです。また、人材開発支援助成金などの研修系助成金への対応は、あえて行っていません。経営者を含めた一体設計とサービス内容の柔軟さを優先しているためで、研修系助成金ありきでの導入をお考えの場合は他社様が適していると思います。

サービスの特徴・提供の流れ・料金

サービスの特徴・強みを教えてください。

強みは大きく3つあります。

1つ目は、大手企業・行政機関での導入実績です。株式会社旺文社・株式会社明治・経済産業省九州経済産業局などでの研修実績を、導入事例として公開しています。NHKでも当社の法人向けAI研修が特集されました。社名入りでの事例公開にご快諾いただけているのは、研修が「その場限り」で終わらず成果につながっているからだと考えています。

2つ目は、経営者に直接伴走できることです。代表が公認会計士試験合格・元CFO・売却経験のある連続起業家であるため、AI導入を「経営の言葉」で設計できます。どの業務をAIに任せるかは投資判断そのものであり、講師を派遣する型の研修会社では踏み込みにくい領域です。

3つ目は、研修で終わらせない、組織定着までの4ステップ設計です。全社の業務の棚卸し、セキュリティの整備、人事評価への組み込み、重要業務から順次AIエージェント化、という4ステップで、AI活用を組織の文化として定着させます。人事評価まで踏み込むのは、個人の努力任せでは定着しないからです。ツールの使い方研修の枠を超えた組織設計の支援は、経営経験があるからこそ提供できると考えています。

このほか、Claude CodeとCodexの両方に対応しているため、特定ツールありきではなく中立の立場でツール選定からご支援できることも特徴です。

サービス提供の流れを教えてください(問い合わせ〜提供完了まで)

まず、お問い合わせ・ヒアリングです。公式サイトのフォームからお問い合わせいただき、現状の業務内容・課題・目指す状態をヒアリングします。

次に、カリキュラム設計・お見積りです。汎用サンプルではなく、貴社の実業務を題材にカリキュラムを設計します。実業務で手を動かすことが研修後の定着に最も効果的だからです。

そして研修実施です。経営者・役員向け/非エンジニアの社員向け/エンジニア・開発チーム向けと、対象に応じた内容でハンズオン研修を実施します。

最後に、ご希望の企業様には導入伴走支援を行います。業務の棚卸しからセキュリティ整備、人事評価への組み込み、重要業務のAIエージェント化まで、月次で伴走します(最低契約期間3ヶ月)。

標準構成(本研修+実践期間+フォローアップ研修)の場合、全体で約1〜1.5ヶ月です。クライアント様には、実業務の題材のご提供と、経営層の方のご参加をお願いしています。

料金体系について、公開できる範囲で教えてください。

目安として、Claude Code・生成AI全社研修は1時間20万円(税別)〜、経営者向けの伴走支援コンサルは月額50万円(税別)〜・最低契約期間3ヶ月です。最終的な費用は支援内容・規模に応じて個別にお見積りしています。

導入事例と実績

印象に残っている導入事例を教えてください。

株式会社明治様の生成AI研修です。従業員10,885人の日本最大級の食品メーカーで、すでに約1万人の従業員が使える社内AIツールを整備済みでした。つまり「導入」は完了していたのですが、次の壁である「現場での活用促進」が課題でした。

そこで研修では、商品レビューの分析(ECサイトのレビューからのインサイト自動抽出・構造化)や新商品の市場調査の仮説立案など、商品企画の実務に直結するユースケースをお届けしました。受講者の方からは「レビューのインサイトをすぐ作ってくれるのはとても便利」「調査設計前の情報整理に活用できると感じた」という声をいただいています。

「ツール導入がゴールではなく、現場の業務で使われて初めて成果になる」という、多くの大企業に共通するテーマを象徴する事例だと感じています。

導入実績について教えてください。

株式会社旺文社・株式会社明治・経済産業省九州経済産業局・株式会社グリーンカード・株式会社ゼロワンブースターなど、導入事例を公開しています。従業員1万人超の大手企業から20名規模の企業、行政機関まで、民間・行政の両方でご支援実績があります。

また、個人向けオンライン講座「AIの学校 AI Crew」は受講生累計198名以上で、そのほとんどが非エンジニアです。

今後の展望と担当者へのメッセージ

今後の展望と、サービスを通じて実現したい未来について教えてください。

「AIエージェントが働く組織」を日本の企業にとって当たり前にすることです。

チャットAIに質問して答えをもらう段階から、AIエージェントに業務そのものを任せる段階へ。この移行は、エンジニアがいる企業だけのものではなく、非エンジニア中心の組織でも日本語の指示で実現できる時代になっています。支援が終わった後にクライアント様の手元に残るのは、実業務で動くAIエージェントと、自社で改善し続けられる人材・体制。この状態をゴールに設計しています。

当社のビジョンは「AIで世の中の課題を1つでも多く解決する」です。1社でも多くの企業が、人にしかできない仕事に集中できる組織になるお手伝いをしていきます。

AI導入を検討中の企業担当者の方に向けて、メッセージをお願いします。

最初に考えていただきたいのは、ツール選定ではなく「どの業務をAIに任せるか」です。業務の棚卸しをして、AIエージェントに任せられる業務と人が担うべき業務を仕分けする。この業務マップが、以降のAI導入すべての土台になります。

逆に、やらないほうがよいのは、ツールだけ導入して活用を現場の個人任せにすることです。セキュリティのルールと評価の仕組みを整えないまま「各自活用してください」と展開しても、一部の熱心な社員が個人技で使うだけで組織の力にはなりません。

いまChatGPTの壁打ちで止まっている企業は、伸びしろが大きい企業です。すでに使い始めているなら、次は「任せる」への一歩を踏み出すだけです。その設計からご一緒できますので、お気軽にご相談ください。

自社が一番のAI活用事例であり続ける

当社のこだわりは「自社が一番のAI活用事例であり続けること」です。編集部ゼロ・AIエージェント執筆のオウンドメディアを開設34日で記事38本公開するなど、研修でお伝えする内容はすべて自社の実業務で検証済みのものです。教える側が当事者として毎日AIエージェントと働いているからこそ、机上の空論ではない、明日から使える研修をお届けできると考えています。

株式会社AI Orchestraの企業概要

会社名 株式会社AI Orchestra
代表者 宮地俊充
所在地 〒171-0021 東京都豊島区西池袋3-28-13 IT tower TOKYO 14階
設立 2020年5月1日
事業内容 個人・法人向けAI研修、AIメディア・SNS講座運営、AIプロダクト開発
公式サイト https://www.ai-orchestra.ai/

編集後記

宮地氏のお話で一貫していたのは、「生成AIを導入したのに業務のやり方が変わっていない」という課題を、リテラシー不足ではなく経営と組織設計の問題として捉える視点でした。どの業務をAIに任せるかという経営判断、セキュリティの整備、人事評価への組み込みまで踏み込む4ステップの設計は、公認会計士試験合格・CFO・起業・売却という経歴を持つ代表が「経営の言葉」でAI導入を語れることと地続きになっています。

株式会社明治様の事例が示すように、ツールの導入が完了していても、現場で使われて初めて成果になります。自社のオウンドメディアをAIエージェントで運用し、教える内容を実業務で検証しているという姿勢も、実践者としての説得力につながっています。ChatGPTの壁打ちで止まっているという企業は、まず業務の棚卸しから「任せる」への一歩を検討してみてはいかがでしょうか。

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発行:一般社団法人日本AI導入支援協会(J-AIX)

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