株式会社ニュウジアは、世界最高峰の基盤モデルを業界課題にフィットさせて実用化する「Applied AI(応用AI)」を掲げる会社です。今回ご紹介するWearStudio.aiは、そのアパレル・EC・小売向けの主力プロダクトで、人物モデルの合成・バーチャル試着・商品動画生成など撮影工程をまるごと置き換える10以上の機能を一つに統合し、撮影コストを最大で約90%削減しながら企画から公開までのリードタイムを短縮します。ポイント制の月額プランで、初期費用なし・使った分だけ利用できる設計です。
今回は、WearStudio.aiが「AIを実務のコスト構造そのものに効かせる」とはどういうことか、その立ち上げの背景から導入の進め方、応用AIという設計思想までを、株式会社ニュウジア 代表取締役の柏口之宏氏にお話を伺いました。
柏口之宏氏 プロフィール
株式会社ニュウジア 代表取締役。
日中をまたぐビジネスに23年携わり、セガの中国法人でCEOを務めた経歴を持つ。日経ビジネス「世界を動かす日本人50」に孫正義氏や大谷翔平氏らとともに選出された。エンターテインメント・IT領域で事業を立ち上げ・経営してきた。その活動は日経ビジネスをはじめとするメディアでも取り上げられている。現在は「世界最高峰のAIを、実際に人や企業が使えるプロダクトに変える」ことをテーマに、ニュウジアでApplied AI(応用AI)事業を率いている。
WearStudio.ai

WearStudio.aiは、株式会社ニュウジアが提供するAI試着画像生成プラットフォームです。商品画像をもとに、人物モデルの着用画像、ペットウェアの着用イメージ、スポーツアパレル向けの正面・背面ビジュアル、AIモデル画像、商品動画などを生成できます。EC商品ページ、LP、広告、SNS、カタログ、提案資料向けの制作を撮影なしで効率化し、素材の柄・質感・シルエットを保ちながら販促クリエイティブを量産したいアパレル、ペット用品、スポーツ用品事業者に向いています。複数エンジンの比較や量産モードも備え、商品数が多いEC運営でも制作ワークフローを回しやすくします。
事業概要とサービスの位置づけ
貴社の事業概要と、今回ご紹介いただくサービスの位置づけを教えてください。
ニュウジアは「Applied AI Company(応用AIカンパニー)」です。私たちは基盤モデルそのものを開発する会社ではなく、世界最高峰の基盤モデルを選び、組み合わせ、各業界の課題にフィットさせて“実際に使えるプロダクト”に仕上げる、これを「AI Solution Engineering」と呼んでいます。現在、アパレル・映像・ヘルスケア・ビジネス支援など幅広い領域で、当社が開発・運営するAIプロダクトを複数展開しています。
今回ご紹介するWearStudio.aiは、その中でもアパレル・EC・小売向けの主力プロダクトです。「AIを実務のコスト構造そのものに効かせる」という当社の考え方を最もわかりやすく体現したサービスで、すでに実際のクライアント業務で使われ、収益も生まれています。
このサービス・事業を立ち上げるに至った経緯を教えてください。
アパレル・ECの現場では、商品撮影のコストとリードタイムが大きな負担になっています。モデル・スタジオ・カメラマン・ヘアメイクを毎シーズン手配し、撮影し、選定して……という工程が、商品点数が増えるほど膨らんでいく。私自身、複数の事業を経営する中で「クオリティを落とさずにこの工程をどう圧縮するか」が共通の悩みだと痛感していました。
一方で、画像生成AIは“おもしろい技術”のまま終わりがちで、実務に耐える品質と運用フローにまで落とし込めている例は多くありません。だからこそ、技術を追うのではなく「アパレルの実務にそのまま差し込める形」に作り込もう、そう考えてWearStudio.aiを立ち上げました。23年の事業経営で培った“現場のコスト感覚”と、AIを実用化する技術力。その両方を持っているからこそ意味のあるプロダクトだと考えています。
解決する課題とターゲット
貴社のサービスが解決しようとしている課題について教えてください。
表面的には「撮影コストが高い」という課題ですが、その奥にあるのは、アパレル・ECの商品サイクルの速さに従来の撮影・制作体制が構造的に追いつけていない、という問題です。SKUは増え、シーズンは短くなり、ECでは大量のビジュアルが常に必要になる。にもかかわらず、ビジュアル制作だけが旧来の人海戦術のままで、全体のボトルネックになっている。
WearStudio.aiは、モデル着用画像・バーチャル試着・商品動画などをAIで内製化することで、この“制作のボトルネック”を解消します。コスト削減はもちろん、企画から販売までのスピードそのものを上げることを狙っています。
どのような企業がターゲットですか?
アパレル・ファッション、EC・D2C、小売を中心に、商品ビジュアルを継続的に大量制作している事業者が最もフィットします。特に、SKUが多くシーズンの回転が速いブランドや、撮影コスト・リードタイムに課題を感じているEC事業者で効果が大きいです。
逆に、年間の商品点数がごく少なく撮影頻度も低い場合や、“撮影そのもの”をブランド体験として作品的に位置づけている場合は、効果を実感しにくいケースもあります。導入前に現状の撮影頻度・点数を伺ったうえで、適・不適を率直にお伝えしています。
サービスの特徴と提供の流れ
サービスの特徴・強みを教えてください。
一つ目は、アパレル実務に最適化された機能群です。人物モデルの合成、バーチャル試着、商品動画生成など、撮影工程をまるごと置き換える10以上の機能を一つのプラットフォームに統合しています。“AIで遊べる”ではなく“そのまま納品物に使える”品質と運用に作り込んでいます。
二つ目は、コストとスピードの両取りです。撮影コストを最大で約90%削減しつつ、企画から公開までのリードタイムも短縮します。コスト削減と市場投入スピードを同時に実現できる点が、単なる画像生成ツールとの決定的な違いです。
三つ目は、応用AIの設計思想です。当社は「世界最高峰の基盤モデルを、業界課題にフィットさせて実用化する(AI Solution Engineering)」という思想で開発しています。流行りのモデルを載せ替えるのではなく、アパレルの現場で本当に成果が出る形に統合・最適化していること自体が強みです。

サービス提供の流れを教えてください(問い合わせ〜提供完了まで)
まずは当社サイトのコンタクトフォーム経由でお問い合わせいただきます。次に現状ヒアリングとして、取扱商品点数・撮影頻度・現在のコストや課題を確認します。続いてトライアル/サンプル生成で、実際の商品で出力品質をご確認いただきます。そのうえで運用設計・導入のフェーズに進み、既存のEC・制作フローへの組み込み方を一緒に設計します。最後に本番運用・継続サポートへと移ります。
「まず自社商品で品質を見てから判断したい」というニーズに沿って進めるため、お問い合わせから出力サンプルの確認までは比較的短期間で進められます。規模や要件により期間は前後します。
料金体系と導入実績
料金体系について、公開できる範囲で教えてください。
WearStudio.aiはポイント制を採用し、初期費用なしの月額プランで「使った分だけ」ご利用いただけます。プランは3種類です。小規模・個人向けのStarterが月額29,800円/100ポイント、中規模向けで人気No.1のBusinessが月額98,000円/500ポイント、大規模向けのEnterpriseが月額198,000円/2,000ポイントです。
上位プランほど1ポイントあたりの単価が下がり(¥298→¥196→¥99/pt)、API利用・請求書払い・専任サポートにも対応します。月間ポイントを使い切った場合は、追加ポイント(契約者向けオプション、単体購入は不可)で補充できます。
価格感としては、1カットあたり約198〜596円で生成でき、モデル・カメラマン・スタジオを手配する従来撮影(1カット16,000〜33,000円)と比べて最大90%のコスト削減になります。会員登録で30ポイントを無料付与、クレジットカード不要でお試しいただけます。
印象に残っている導入事例を教えてください。
アパレル・小売事業者の商品ビジュアル制作で実際に活用いただいています。従来は外部スタジオでの撮影に頼っていた工程をAIで内製化し、制作コストとリードタイムの両方を圧縮できた点をご評価いただいています。特に、動画まで制作できる点は、他には無い付加価値として長期にわたり継続的にご利用いただいております。
導入実績について教えてください。
2026年2月10日のサービス開始から4か月間で8社の導入実績となります。
今後の展望とメッセージ
今後の展望と、サービスを通じて実現したい未来について教えてください。
私たちが目指しているのは、「AIを“特別なもの”から“当たり前の業務インフラ”に変える」ことです。WearStudio.aiでいえば、AIによるビジュアル制作が一部の先進企業だけのものではなく、あらゆる規模のアパレル・EC事業者にとって標準的な制作手段になる世界を作りたい。
会社全体としても、アパレルにとどまらず、映像制作・ヘルスケア・ビジネス支援など、人と企業の実務に直接効くAIプロダクトを広げていきます。基盤モデルの進化は世界中で起きますが、それを“日本の現場で本当に使える形”に翻訳して届けることに、当社の役割があると考えています。
AI導入を検討中の企業担当者の方に向けて、メッセージをお願いします。
AI導入でつまずく一番の原因は、「すごい技術かどうか」から入ってしまうことだと感じています。大事なのは、自社のどの業務の、どのコストや時間に効かせたいのかを先に決めること。そこさえ定まれば、AIは驚くほど現実的な投資になります。
おすすめは、「全社一気にDX(AX)」ではなく、効果が見えやすい一工程から始めて、出力を自分の目で確かめてから広げるという順番です。逆に避けたいのは、目的が曖昧なまま“AIを入れること自体”が目的化してしまうこと。私たちも、導入前に「御社の場合は効果が出る/出にくい」を率直にお伝えするようにしています。まずは身近な一つの課題から、気軽にご相談いただければと思います。
最後に伝えたいこと
ニュウジアは創業以来、「世界最高峰のテクノロジーを、日本と日本の現場のために実用化する」ことをテーマにしてきました。私自身が日中をまたいで事業を作ってきた経験から、優れた技術ほど“現場に翻訳する力”がなければ価値にならないと考えています。WearStudio.aiはその思想を最もわかりやすく形にしたプロダクトの一つです。AIを“バズワード”ではなく“効く道具”として根づかせていく、その姿勢を、同じように現場で奮闘されている企業の皆さまと共有できれば嬉しいです。
株式会社ニュウジアの企業概要


| 会社名 | 株式会社ニュウジア |
|---|---|
| 代表者 | 代表取締役 柏口之宏 |
| 所在地 | 東京都中央区銀座1-27-8 セントラルビル703 |
| 設立 | 2008年 |
| 事業内容 | AIデジタルヒューマンやAI動画生成など20以上のAI製品を日本市場向けにカスタマイズ提供するAI企業。 |
| サービス名 | WearStudio.ai |
| 公式サイト | https://www.niusia.co.jp/ |
編集後記
WearStudio.aiが他の画像生成ツールと一線を画すのは、「すごい技術か」ではなく「自社のどのコストや時間に効かせるか」を先に決める、という柏口さんの一貫した視点にあります。商品撮影という具体的な一工程に狙いを定め、人物モデルの合成からバーチャル試着、商品動画までを一つのプラットフォームに統合し、1カットあたり約198〜596円という現実的なコストで内製化する。SKUが増えシーズンが短くなるアパレル・ECの構造的なボトルネックに、コストとスピードの両面から手を打とうとしている点が印象的でした。
導入前に「効果が出る/出にくい」を率直に伝えるという姿勢や、効果の見えやすい一工程から始めて出力を自分の目で確かめてから広げるという進め方は、サービス分野を問わずAI導入を検討する担当者にとって参考になるはずです。まずは会員登録で付与される30ポイントを使い、自社商品で出力品質を確かめるところから始めてみてはいかがでしょうか。





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